格言に込められた深い精神性を墨の響きで描き出す「タマシイの伝言」シリーズ。
今回向き合ったのは、
「祈り」という行為の本当の意味を問いかける言葉です。
「祈りは神を変えず、祈る者を変える」
私たちはつい、
祈ることで状況が動き、
誰かが変わり、結果が変わることを願います。
けれど、祈りが本当に変えているのは、
目の前の現実でも、遠くにいる誰かでもなく
祈っている、その人自身の内側です。
手を合わせ、心を静め、
何かに向かって真摯に語りかけるとき、
私たちの内側で一体何が起こっているのか。
そのプロセスを、一枚の墨絵に込めました。
地に根ざした祈りの姿
画面の下方に広がる、
重く凝縮された墨の塊をご覧ください。
これは、祈りを捧げるあなたの「今の姿」であり
悩みや願い、迷いを抱えたままの
偽りのない現実の姿です。
その周囲に点在する、細く揺れる墨の線たちは、
声にならない祈りの言葉、
胸の内でつぶやかれる願いのかけらです。
祈りとは、
完璧に整った心で捧げるものではありません。
むしろ、地に足をつけたまま、
不完全さを抱えたその場所から
静かに立ち上がっていく行為なのです。
一筋の線が描く、天へと向かう変容の道
地上の塊から、
迷いながらも、ねじれながらも、
まっすぐに天へと伸びていく一本の線。
これは、祈る者の意識が
少しずつ研ぎ澄まされ、
純化されていく過程を表しています。
線がまっすぐな一本道ではなく、
くねり、よじれながら上昇していくのは、
祈りが一瞬で完成するものではなく、
迷い、揺れながらも重ねられていく
「対話」であることの証です。
そして線の頂点で、
渦を巻くように収束していく先端。
そこにあるのは、
神という外側の存在ではなく、
祈りを通して静かに研ぎ澄まされた、
あなた自身の澄んだ意識です。
変わるのは世界ではなく、自分自身
祈った後、
現実は何も変わっていないように見えることがあります。
けれど、祈る前のあなたと
祈った後のあなたは、
もう同じ人ではありません。
心の姿勢が変わり、
物事の受け止め方が変わり、
次に取る一歩の質が変わっていく。
この作品の、
地に根ざした重い塊から、
天へと細く伸びていく一本の道のように、
祈りとは、外側の何かにすがることではなく、
自分自身の内側を、
静かに、確かに立ち上らせていく営みです。
神は変わりません。
けれど、祈る者は、
その祈りのたびに、確かに変わっていくのです。
HIDEKI
作品仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 祈りは神を変えず、祈る者を変える(「タマシイの伝言」シリーズ) |
| アーティスト | HIDEKI(清龍) |
| 技法・素材 | 墨絵 原画(和紙・墨) |
| 額サイズ | 約267mm × 354mm |
| 設置形態 | 壁掛け・直置き両用(背面スタンド付き) |
| 作品テーマ | 祈り、内的変容、自己との対話 |
| 公式サイト | Essential Art公式 |




