「画家になるにはどうすればいいんだろう?」
絵を描くことが好きで、いつか画家として活躍したいと思っている方は多いのではないでしょうか。しかし、未経験からプロの画家として活動していくことは、簡単な道のりではありません。
画家によっては、収入を得ることは考えないで済む方もいらっしゃいますが、ここでは職業として画家になることを目標にされる方に向けての記事になります。
そこで本記事では、未経験・初心者から画家として収入を得るまでの具体的なステップ詳しく解説します。
ステップ1:基礎を徹底的に学ぶ(0~1年目)
画家となって活動するための土台となるのが、基礎画力の習得です。
画力を高める
基本スキルの習得
デッサン、構図、色彩理論など、絵画の基礎となる知識・スキルを徹底的に学びましょう。パステル、油彩、水彩、デジタルなど、様々な画材に触れ、それぞれの特性を理解することが大切です。
描く習慣を身につける
毎日欠かさずスケッチを行い、観察力と表現力を磨きましょう。小さな作品でも良いので、継続して作品を制作することで、技術力と集中力を高めることができます。
アートスクールor独学
美術系の学校や講座で体系的に学ぶことで、効率的に基礎を習得できます。独学の場合は、YouTube、書籍、オンライン講座など、豊富な学習リソースを活用しましょう。
ステップ2:作風を確立し、作品を増やす(1~2年目)
画家になる基礎を習得したら、自分らしい作風の確立を目指しましょう。
自分のスタイルを模索
影響を受けたアーティストの研究
好きなアーティストの作品を分析し、技法や表現方法を学びましょう。真似は、上達への一番の近道です。
多様なスタイルの試行錯誤
様々な画風に挑戦し、自分の個性を表現できるスタイルを見つけましょう。自分のスタイルを確立するのはとても難しいことではありますが、ここをクリアできることで唯一無二の作風として制作し続けることができます。
テーマ・コンセプトの追求
- 作品に一貫性を持たせるために、テーマやコンセプトを明確にしましょう。
時々に流り、廃りの作風は存在します。時代に合わせた作風を心がけるのも良し、独自の道を進むのも良いと思います。何より、楽しくないと継続は難しくなります。 - 画家の中には、肖像画家や動物画家など様々なスタイルの画家がいます。
描きたいものの他、ニーズに合わせることも必要なことではあります。 - 独自の作風が世に認めらる画家はほんの一部であるかもしれません。絵を描くことが好きで、どんな絵でも描ける画力があるのなら、独自の作風とは別に売れる作品‐例えば動物、ペット、似顔絵など求めてくれる人が多い分野での活躍も一案だと思います。
ポートフォリオの作成
代表作品の選定
自分の実力を示す代表作品を10~20点ほど選びましょう。
高品質なポートフォリオ:
- 作品の魅力を最大限に引き出すために、写真やスキャンは丁寧に仕上げましょう。
- 紙媒体とデジタル版の両方を作成し、様々な場面で活用できるようにしましょう。
- 現在では、画家の作品を販売するプラットフォームがたくさんあります。これに登録して、ポートフォリオを創ることも可能です。次のステップでご紹介します。
ステップ3:発信力を強化し、知名度を上げる(2~3年目)
作品が完成したら、積極的に発信し、多くの人に知ってもらいましょう。
ここまで来たら、人に絵を買ってもらう、ということにはかなりの準備ができている状態です。
自身のネットワークなど、小規模のコミュニティでは、人としてのつながりがあれば、十分に絵を買っていただくだけの準備ができている状態です。「画家になっている」とも言えます。
「絵は、必ずしも上手である必要はありません!」
自分としてどうなのかだけです。
実際のところ、うまくなくても売れている作家さんの中には、馴染みやすく、多くの方に親しみを持って受け入れられているかたも多くいます。作品は、難しくある必要はなく、もっと生活に溶け込んだものとして取り入れてほしいという思いで活動を続ける方もいます。
制作者の「心」がどのように伝わるかは重要なことです。
人としての魅力や信頼関係があれば、その人の創作するものは手にしたいものです。
そうであれば「画家になっている」と言えます。
SNSとWebサイトの活用
わたしは、この分野がとても苦手なのですが、努力を続けています。
今はとても発達しているので、これを使わない手はありません。
「画家として活動するには」多方向に発信する機会は大切にしておきたいところです。
画家でありながら、ビジネスとしての一面も磨くことで活動に幅が生まれてきます。
SNSでの積極的な発信
Instagram、X(Twitter)、TikTokなどで、制作過程や作品の裏側を公開しましょう。
フォロワーとの交流を大切にし、ファンを増やしましょう。
ポートフォリオサイトの開設
Wix、WordPress、Adobe Portfolioなどを活用し、作品を体系的に紹介するWebサイトを作成しましょう。
オンラインストアと連携させることで、作品の販売も可能になります。
作品を販売できるプラットフォーム:オンラインマーケットプレイス
- Etsy:
世界中のハンドメイド作品が集まるマーケットプレイスです。絵画、イラスト、版画など、幅広いアート作品を販売できます。海外の顧客にもアプローチしやすいのが特徴です。 - minne(ミンネ):
国内最大級のハンドメイドマーケットプレイスです。絵画、イラスト、アクセサリーなど、様々なジャンルの作品が販売されています。初心者でも比較的簡単に始められます。 - Creema(クリーマ):
minneと同様に、国内で人気の高いハンドメイドマーケットプレイスです。アート作品だけでなく、ファッション、インテリアなど、幅広いジャンルの作品が揃っています。 - BASE(ベイス):
無料で簡単にオンラインストアを開設できるサービスです。絵画作品の販売に特化したテンプレートも利用できます。SNSとの連携もスムーズに行えます。 - STORES(ストアーズ):
こちらも無料でオンラインストアを開設できるサービスです。デザイン性の高いテンプレートが豊富で、作品の魅力を最大限に引き出せます。 - Shopify(ショッピファイ):
本格的なオンラインストアを構築したい場合におすすめのプラットフォームです。越境EC機能も充実しており、海外販売も視野に入れている方に向いています。 - ART-Meter(アートメーター):
絵画作品の販売・購入に特化したオンラインプラットフォームです。プロ・アマ問わず、様々なアーティストが作品を出品しています。月額会員制度があり、会員になる事で作品を掲載しやすくなります。 - tagboat(タグボート):
現代アート作品のオンライン販売プラットフォームです。若手アーティストの支援に力を入れています。 - TRiCERA ART(トライセラ・アート):
世界中の現代アート作品を扱うオンラインギャラリーです。海外の顧客も多く、グローバルな販売を目指す方におすすめです。 - ココナラ:
イラスト、デザイン、絵画などのスキルを販売できるプラットフォームです。オーダーメイド作品の受注にも適しています。
展示会・イベントへの参加
展示会やイベントの参加には、費用が掛かります。懐事情をしっかり考えて参加を決めましょう。
最近では、「先生の絵は、素晴らしい!」と展示会への出品参加を誘ってくる会社・団体などたくさんあります。中には、画家の数集めを行っているところもあるので注意してください。多数の中の一人であれば、露出度、アピール度はごくわずかになります。
実態に見合う展示料であるかどうかは、画家目線で見るとはっきりわかります。過度な期待はしないように注意が必要です。
- ギャラリーやアートフェアへの出展:
- 積極的に作品を展示し、多くの人の目に触れる機会を増やしましょう。
- コンペ・公募展への応募:
- 受賞歴は、実績としてアピールできます。
- アートイベントでの交流:
- 名刺交換などを通して、アーティスト仲間や関係者とのネットワークを広げましょう。
ステップ4:収益化を始め、活動を継続する(3~5年目)
作品の販売やクライアントワークを通して、収益化を目指しましょう。
作品販売の開始
- オンラインストアの開設:
- Etsy、BASE、BOOTH、Shopifyなどを活用し、手軽に作品を販売しましょう。
- オーダーメイド作品の受注:
- 顧客の要望に合わせた作品を制作し、高単価での販売を目指しましょう。
- ミニ作品・プリント作品の販売:
- 手頃な価格帯の作品を増やし、幅広い層にアプローチしましょう。
クライアントワークの受注
- イラスト・デザインの仕事:
- 書籍、広告、グッズなど、様々な媒体でイラストやデザインの仕事を受注しましょう。
- クラウドソーシングの活用:
- ココナラ、Skeb、Fiverrなどのプラットフォームを活用し、仕事の機会を広げましょう。
多様な収入源の確保
物販では当たり前の話ですが、安定して売れるとは限りません。絵を描いて、売るは、基本ですが、他にも絵の関係で展開させておくことが可能なら進めておきましょう。人との出会いが作品を広げていくきっかけになります。
アート講座の販売
- ワークショップ・絵画教室の開催:
- 対面で指導を行い、受講生との交流を深めましょう。
- NFT・クラウドファンディングの活用:
- 新しい技術や資金調達方法を取り入れ、活動の幅を広げましょう。
まとめ
- 基礎を徹底的に磨き、技術力を高める(1~2年)
- 自分らしい作風を確立し、作品を増やす(2~3年)
- SNSや展示会で積極的に発信し、知名度を上げる(3~4年)
- 作品販売やクライアントワークで収益化を目指す(3~5年)
これらのステップを着実に進めることで、未経験からでもプロの画家として活躍できる可能性が広がります。画家になるために特別な資格や学歴は必要ありません。しかし、独学で成功するには、強い意志と継続的な努力が必要です。
基本は、楽しみながら進められるかです。
「画家になるには」参考にしてください!